近年、環境問題への関心が高まる中で「ZEH(ゼッチ)」という言葉を耳にする機会が増えています。
ZEHは、省エネと創エネを組み合わせた「ゼロエネルギーハウス」のことを指し、政府も積極的に推進しています。
本記事では、ZEHの定義や特徴、メリットについて詳しく解説します。
1:ZEH(ゼッチ)とは?
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、住宅の年間一次エネルギー消費量を実質ゼロにすることを目指した住宅のことです。
具体的には、高断熱・高気密の住宅設計に加え、省エネ設備(高効率エアコンやLED照明など)と、太陽光発電などの創エネ設備を組み合わせることで、消費するエネルギーと創り出すエネルギーを均衡させます。
国の目標としては、2030年までに新築住宅の平均でZEHを実現することが掲げられており、補助金制度なども整備されています。
2:ZEHの3つのポイント
① 省エネ(エネルギー消費を抑える)
住宅の断熱性能を高め、冷暖房のエネルギー消費を最小限に抑えることが重要です。具体的には、以下の対策が取られます。
・高断熱サッシ(Low-E複層ガラスなど)の採用
・高性能断熱材の使用
・気密性の高い住宅設計
② 創エネ(エネルギーをつくる)
住宅でエネルギーを創り出すためには、主に以下の設備が活用されます。
・太陽光発電システム(最も一般的な創エネ設備)
・蓄電池(発電した電気を貯めて夜間に使用)
・家庭用燃料電池(エネファーム)(ガスを利用して電気を発生)
③ 蓄エネ(エネルギーを効率よく活用)
創ったエネルギーを無駄なく利用するために、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)を導入し、家庭内のエネルギー使用を可視化・最適化することも重要です。
3:ZEHのメリット
✅ 光熱費の削減
ZEH住宅は消費エネルギーを抑えつつ、発電によってエネルギーを補うため、電気代を大幅に削減できます。
特に電気代が高騰している現在、ZEHのメリットはますます大きくなっています。
✅ 快適な住環境
高断熱・高気密住宅なので、夏は涼しく、冬は暖かい快適な室内環境を実現できます。
これにより、ヒートショックのリスクを低減し、健康的な暮らしをサポートします。
✅ 補助金が受けられる
ZEHには国や自治体の補助金制度があり、条件を満たせば数十万円~100万円以上の補助を受けることが可能です。
最新の補助金情報を活用することで、初期費用を抑えつつZEH住宅を実現できます。
✅ 住宅の資産価値向上
環境意識の高まりとともに、ZEH住宅は将来的にも需要が高まると予想されます。
そのため、売却時の資産価値が下がりにくいというメリットがあります。
✅ 災害時の備えになる
蓄電池を併用することで、停電時にも電力を確保できるため、災害時のリスクを軽減できます。
4:ZEH住宅の注意点
❶ 初期費用が高い
太陽光発電や高断熱設備の導入により、一般的な住宅よりも初期費用が高くなる傾向があります。
しかし、補助金制度や長期的な光熱費削減効果を考慮すると、コストメリットは十分に期待できます。
❷ 太陽光発電の立地条件が重要
ZEHの効果を最大限発揮するためには、太陽光発電の設置条件(方角・屋根の角度・日照時間など)を考慮する必要があります。
❸ 定期的なメンテナンスが必要
太陽光パネルや蓄電池は長期的に使用できるものの、適切なメンテナンスを怠ると効率が低下するため、定期的な点検が推奨されます。
5:中古住宅でもZEH化は可能?
「新築だけでなく、中古住宅でもZEHは実現できるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
実は、中古住宅のリノベーションによってZEH基準に適合させることも可能です。
✅ 中古住宅をZEH化するポイント
・断熱改修(外壁・屋根・窓の断熱性能向上)
・高効率設備(エコキュート・LED・高効率エアコンなど)の導入
・太陽光発電と蓄電池の設置
・HEMSの導入によるエネルギー管理
ZEH化することで、快適性と資産価値が向上し、将来的な売却時にも有利になります。
まとめ
ZEH住宅は、省エネ・創エネを組み合わせることで、エネルギー消費を実質ゼロにする住宅です。
光熱費の削減や快適な住環境、補助金の活用など多くのメリットがあり、今後ますます普及が進むと考えられます。
また、中古住宅でもZEH化は可能であり、リノベーションによって高性能な住宅を実現できます。
ZEHを検討することで、より快適で経済的な住まいを手に入れることができるでしょう。
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